▼安心の新築住宅保証制度:家を建てる上で知っておきたいポイント
家電などを買ったときについてくるメーカー保証。
○年以内であれば製品を無償で修理・交換するといった内容ですが、住宅にも保証があるのはご存じでしょうか。
今回は住宅の保証制度についてご紹介します。
住宅保証の種類
①建物の基礎や構造部分に関する保証
建物の基礎や構造部分に関する保証とは柱や梁、屋根、基礎などの主要な構造部分に関する保証です。
この保証には、法律で定められているものと施工会社が独自に定める保証サービスがあり、内容や保証期間が異なります。
「住宅品質確保法」で新築住宅に不具合があった場合には住宅事業者が費用を負担して直す責任が義務付けられています。
保証期間は10年間で、保証対象となるのは、基礎や柱等の構造上主要な部分と外壁や屋根等の雨水の侵入を防止する部分です。
地震や火災などの自然災害や屋根にソーラーパネルを付けたことにより、屋根に重みがかかり屋根に影響が出てしまった場合には保証の対象外です。
施工会社が定める保証サービスにはさまざまな期間が設けられており、その期間は20~60年と長期間の設定となっています。
住宅を長く保証してもらえるという安心感はありますが、法的義務はないため万が一倒産した場合に保証されるものではありません。
また、施工会社の保証サービスは必ずしも定められるものではありません。
②設備や内装などに関する保証
建材や内装などについては各メーカー保証や施工会社から独自に提供される保証になります。
例えば、浴室やキッチン、トイレなどの水廻り関係やフローリングやクロスなど保証期間は物により異なる場合が一般的です。
生活していく中で快適に暮らすためには重要な保証となるため、保証期間が十分であるかきちんと確認しておきましょう。
また、まれに初期不良などもあるため問題が起こった際に連絡できる連絡先をあらかじめ確認しておくと万が一の時に相談しやすくなり、安心です。
施工会社の保証は会社によって様々です。
定期点検を無料でしてくれたり、内装に対する保証期間を長めに設定してくれたりと内容が異なります。
また、住宅の購入者を守る法律として「住宅品質確保法」をご紹介しましたが、「住宅瑕疵担保履行法」という法律もあります。
住宅瑕疵担保履行法とは、もしも不具合が発見された場合でも確実に補修できるように住宅購入者を守るための法律です。
事業者が倒産してしまい、欠陥のある住宅だけがのこってしまったという状況にならないように、「新築住宅を売る場合は補償ができるように保険やお金を用意すること」というのが法律で義務付けられています。
新築住宅の安全はこの2つの法律によって守られています。
火災保険による住宅保証
火災保険という名前ですが、火災以外の落雷、風災、水害などの自然災害や盗難も補償してくれます。(地震・噴火・津波を除く)
火災保険は現在最長で10年まで契約可能です。
そのため、新築住宅を購入して火災保険に加入する時は10年一括で保険料を支払うのが一般的です。
毎年分割で支払う方法もありますが、10年分の一括返済の方が割安になります。
地震保険による住宅保証
火災保険は火災に限らず、様々な自然災害による被害を補償してくれますが、地震・噴火・津波による被害は対象外です。
それらの被害を保証してくれるのが地震保険です。
地震保険では地震、噴火、津波による被害を補償してくれるもので、地震の多い日本では加入していた方が安心です。
地震保険は単体では契約できず、火災保険とセットで契約することになります。
地震保険の補償額はセットで契約となる火災保険の30~50%です。
保険料の負担を考えて補償額をいくらにするのかを決定しましょう。
住宅瑕疵担保責任保険による住宅保証
住宅瑕疵担保責任保険とは事業主が供給した住宅に欠陥があった場合、その補修のための費用を補填してもらえる保険です。
新築住宅を販売する事業主は住宅瑕疵担保責任保険に加入しなければなりません。
先ほどご紹介した、瑕疵担保履行法により、事業主は瑕疵担保責任を果たすための資力を確保する必要があります。
事業主に義務付けられている資力確保の手段としては2種類ありますが住宅瑕疵担保責任保険はその1つです。
もう一つの履行確保手段が保証金の供託です。
これは事業主が供給した新築住宅に応じた額の保証金を10年間法務局などへ預けます。
建築基準法による住宅保証
①旧耐震と新耐震
耐震基準は何度か大きな改正が行われています。
1980年の改正以前の確認申請を受けた建物は「旧耐震」、1981年の改正以降の確認申請を受けた建物は「新耐震」と呼ばれており、耐震基準がより厳しくなっています。
旧耐震では「震度5程度の中規模の地震で大きな損傷をうけないこと」という基準だったのが、新耐震では「中地震では警備なひび割れ程度の損傷にとどめ、震度6程度の大規模な地震で建物の倒壊や損傷を受けないこと」という基準に変わりました。
旧耐震では震度5よりも大きくなる大規模の地震動は想定されていませんでしたが度重なる大地震の経験から、倒壊だけでなく損傷も防ぐ方向に基準が切り替わっています。
新耐震では許容応力度設計法と保有耐力設計という2段階の設計法が定められています。
許容応力度設計とは、外部からの力を受けたときに構造部材に損傷が生じないかを確認し、保有耐力設計では建物の水平耐力を確認します。
この方法により中程度の地震にも、大規模な地震にも対応できるように設計されています。
②耐震等級
2001年から規定されている地震に対する建物の強度を示す指標のことで、3段階で表されます。
2000年以降に建てられた建物では耐震等級1以上が担保されています。
耐震等級1とは数百年に1度起こる地震に対して倒壊や崩壊の危険がないとされており、数十年に一度起こる地震に対しても建物の損傷がない程度の耐震性を備えています。
この数百年に1度の地震の強さは1995年の阪神・淡路大震災程度を指しています。
これだけ聞くと安心できるように感じますが、2016年の熊本地震ではこの耐震等級1や2の建物でも倒壊が起こっています。
それに比べて震源地周辺であっても耐震等級3でつくられた家は被害が少なかったことから耐震等級に対する関心は高まっています。
耐震等級1・・・数百年に1度起こる地震に対して倒壊や崩壊の危険がないとされており、数十年に一度起こる地震に対しても建物の損傷がない程度の耐震性を備えています。
耐震等級2・・・耐震等級1の1.25倍強い地震が発生した場合も倒壊しないとされている耐震性を備えています。
耐震等級3・・・耐震等級1の1.5倍強い地震が発生した場合にも倒壊しないとされている耐震性を備えています。
耐震等級を上げると耐震性が上がるだけでなく、一定の割引が適用されます。
・地震保険・・・耐震等級1をとると10%の割引、耐震等級2では30%の割引、耐震等級3では50%の割引が適用されます。
耐震等級が決まるポイントは4つあります。
1.建物の重さ
建物が軽くなるほど耐震性は高くなります。
建物そのものや屋根が軽いほど建物が地震の揺れに対しての振れ幅が小さくなるため耐震性が上がるのです。
2.耐力壁の量
耐力壁が多いほど耐震性は高くなります。
これは地震や風などで生じる横からの力に抵抗するための頑丈な壁で、耐力壁が多いほど耐震性は上がります。
3.耐力壁や耐震金物の配置
住宅に耐力壁や金物を多く使っていても配置のバランスが悪ければ十分に力を発揮することができません。
配置だけでなく何を用いるかでも耐震性は変化します。
4.床の耐力
壁だけでなく、壁とつながる床や天井も耐震性に影響します。
大きな地震が起きた際は、耐力壁が耐えられるように強度のある床が求められています。
③防火地域・非防火地域
防火地域・・・建物の密集度が高い地域や幹線道路沿いなどの火災被害が起きやすい地域
非防火地域・・・防火地域周辺の住宅地など火災被害が起こりやすい地域
この防火地域や非防火地域では屋根や外壁は燃えにくいものでなければいけません。
とは言っても一般住宅に使われる屋根材などはほとんどが防火認定をうけているため安心です。
長く住む住宅には安心して暮らすための保証がたくさんあります。
必ず保証されるものもありますが、より安心できるように追加の保証も検討してみてはいかがでしょうか。
◆分譲中の物件はコチラ
https://www.hokuei-hd.com/bukken_top
◆Instagram更新中!ぜひご覧ください