▼インテリアカラーコーディネート:心地よい雰囲気を醸し出す色の選び方
部屋の印象は色の組み合わせ次第で大きく変わります。
・カラーコーディネートの必要性
①統一感と調和・・・空間全体に統一感と調和をもたらします。
②雰囲気の演出・・・空間に特定の雰囲気を醸し出すことができます。
暖色系は活気のある雰囲気を、寒色系は冷静で穏やかな印象をもたらします。
③空間の広がり・・・明るい色や明度の高い色を使うことで空間を広く感じさせます。
④要素のアクセント・・・アクセントカラーをクロスや家具に入れることで際立たせることができます。
⑤個性の表現・・・選んだ色は個性を表現する手段です。
⑥人の気持ちに影響を与える・・・色は心理的な影響を与えます。
色を選ぶことでくつろぎを大事にする空間、活気のある空間などなりたい気分にあわせることができます。
・色の三属性
①色相
色相は色の種類や名前を示します。
例えば、赤、青、黄、緑など異なる色です。色相は色彩円上で表され、360度のスペクトルを構成しています。
色相は色の基本的な特徴を表しており、異なる色相は異なる印象を与えます。
例えば暖色相は暖かさや活気を感じさせ、寒色相は冷静で穏やかな印象を与えます。
②彩度
彩度は色の鮮やかさや強さを示します。
彩度が高い場合、色はより鮮やかで純粋に見え、低い場合はより灰色がかって淡い心象を与えます。
彩度が高い場合はエネルギッシュで派手な印象を与えます。
彩度が低い色は穏やかで柔らかい印象を与えます。
彩度の調整は、空間の雰囲気やデザインに大きな影響を与えます。
③明度
明度は色の明るさや暗さを示します。色相や彩度が同じでも、明度の変化によって色の見え方が大きく変わります。
0から100の範囲で表され、0は完全な黒、100は完全な白を示します。
明度が高い色は明るく軽い印象を与え、明度が低い色は控えめな印象を与えます。
空間の明るさや広がり感をコントロールするために重要な要素です。
・色がもたらす心理作用
赤→活気とエネルギーをもたらす情熱的な色ですが、濃い赤は刺激的な印象を考慮して
アクセントや小道具に使うと効果的です。
ダイニングエリアでは食欲を刺激する色とされています。
青→落ち着いた雰囲気や穏やかな感じをもたらします。
寝室やリビングルームに取り入れるとリラックスした空間を演出できます。
黄色→明るく陽気で楽観的な印象をもたらします。
キッチンやリビングルームなどで使ってポジティブな雰囲気を醸し出します。
緑→自然や健康を感じさせ、安らぎや癒しをもたらします。
植物や緑のアクセントを取り入れることで、空間全体に生気を与えます。
オレンジ→元気で温かみのある印象をもたらします。
リビングルームや子供部屋で取り入れると活気のある雰囲気を醸し出します。
紫→贅沢で高貴な印象を与え、優雅な雰囲気にします。
寝室や書斎などで上品な雰囲気を演出するのに適しています。
ピンク→優雅で優しい印象をもたらします。
女性の部屋や子供部屋などリラックスした雰囲気を求める場所で使うと効果的です。
黒→洗練された印象を与え、モダンでシックな雰囲気を醸し出します。
ただし適度なバランスで、全体が重くならないように注意が必要です。
白→無垢で清潔感があり、部屋を広くみせます。
特に小さな空間を広く感じさせたい時に効果的です。
グレー→落ち着いた印象をもたらします。
ベースとして使うことでアクセントカラーを引き立てます。
ベージュ→穏やかで温かみのある印象になります。
また明るい色であるため、空間を広く感じさせます。
・各スペースごとのカラーコーディネート
リビングルーム
①モダンでリラックスした雰囲気
メインカラー:グレー・ホワイト・ネイビー
アクセントカラー:マスタードイエロー・ミントグリーン
グレー・ホワイトのベースはシンプルでモダンな印象を与え、マスタードイエローやミントグリーンのアクセントは温かみを土江、リラックスした雰囲気を醸し出します。
②温かみのあるナチュラル空間
メインカラー:ベージュ・ライトブラウン・ホワイト
アクセントカラー:グリーン・パールピンク
ベージュやライトブラウンのメインカラーは自然な雰囲気を持ち、グリーンやパールピンクのアクセントは自然と調和した温かみをプラスします。
キッチン
①明るく清潔感のあるキッチン
メインカラー:ホワイト・ライトグレー
アクセントカラー:ブルー・レッド
ホワイト・ライトグレーのメインカラーは清潔感を強調し、ブルーとレッドのアクセントはキッチンに活気とエネルギーをプラスします。
②温かみのあるカントリースタイル
メインカラー:クリーム・パールイエロー・ライトグリーン
アクセントカラー:ローズ・ペールブルー
クリームやパールイエローのメインカラーは温かみを演出し、ローズやパールブルーのアクセントはカントリー風の柔らかな雰囲気を醸し出します。
寝室
①穏やかで落ち着いた寝室
メインカラー:ソフトグレー・ベージュ・ラベンダー
アクセントカラー:ピーチ・淡いブルー
ソフトグレーとベージュのメインカラーはリラックス感を高め、ピーチや淡いブルーのアクセントは穏やかで柔らかい雰囲気を醸し出します。
②エレガントで落ち着いた雰囲気
メインカラー:ダークブルー・シャンパンゴールド
アクセントカラー:ワインレッド・エメラルドグリーン
ダークブルーとシャンパンゴールドのメインカラーはエレガントな印象を与え、ワインレッドやエメラルドグリーンのアクセントは高級感を演出します。
子供部屋
①カラフルでアクティブな子供部屋
メインカラー:レッド・イエロー・ブルー
アクセントカラー:グリーン・オレンジ
レッド・イエロー・ブルーのカラフルなメインカラーは子供らしい元気さを表現し、グリーンやオレンジのアクセントは活気をプラスします。
②優雅でトーンダウンな子供部屋
メインカラー:ピンク・グレー・ホワイト
アクセントカラー:ゴールド・ミントグリーン
ピンクやグレー・ホワイトのメインカラーは女の子らしい優雅さを醸し出し、ゴールドやミントグリーンのアクセントは品位をプラスします。
・色温度の影響と使用シーン
低い色温度(2000K-3000K)
温かみがあり、黄色やオレンジがかった光を放ちます。
リラックスした雰囲気や温かみが求められる場所に適しています。
中程度の色温度(3500K-5000K)
自然光に近く、白っぽい光を放ちます。
一般的な居住空間やオフィスで使用され、明るさと暖かみのバランスが取れた色です。
高い色温度(5000K以上)
青みがかった涼しい光を放ちます。
作業空間などで使用され、覚醒効果があります。
色は視覚的な要素だけでなく、心理的な影響も大きく、私たちの日常生活に深い影響を与えます。
色が持つ効果をしっかりと、スペースごとに正しい色を選ぶことで、心地よい雰囲気を演出することができます。
これからの暮らしに彩りを添えるため、ぜひ知識を取り入れて、豊かで心地よいインテリアを楽しんでください。
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