住宅を購入するほとんどの方が利用する住宅ローンですが借入先や金利のタイプに様々な種類があります。
返済方法によって、総返済額が変わってしまう場合もあるので基本的な違いを理解していきましょう。
3つの金利タイプ
①固定金利型
特徴:お金を借り始めた時の金利がずっと続く
返済額は全て返し終わるまで変わらない
メリット:最初に総返済額が確定しているので返済計画を立てやすい
デメリット:安定性が高い分、金利が高くて返済額が多い
②変動金利型
特徴:半年ごとに金利が見直される
景気によって金利が左右される
メリット:低金利の時は固定金利型よりも毎月の返済額は少ない
デメリット:好景気になると金利が跳ね上がる可能性がある
ただし、月々の返済額が大きく跳ね上がることがないように「5年ルール」や「125%ルール」があります。
・5年ルール
半年ごとの見直しで金利が上がっても、5年間は毎月の返済額が変わらない
・125%ルール
5年ルールの後、6年目に返済額が見直されるが、この時金利がどれだけ高くなっていても返済額の上限が125%になる。
このルールは対象外の金融機関や返済方法もあるため、予め確認しておくことをおススメします。
③固定金利選択型
特徴:一定期間は固定金利でその後は変動金利になる
固定金利の期間が長引くと金利が上がる
メリット:固定金利期間の間は計画的に、金利が下がれば変動金利に切り替えることができる
デメリット:金利が上がってしまうと総返済額が大きくなる
固定金利の期間は2年、3年、5年、10年、15年、20年などから選ぶことができます。
借入先の種類
①公的機関の住宅ローン
代表的なものに財形住宅融資があります。
財形住宅融資とは財形貯蓄をしている人が利用できる住宅ローンです。
主に企業で財形住宅制度がある会社員が利用できる制度で、給与から一定額が天引きされて貯蓄に回される仕組みです。
・利用条件
財形貯蓄を1年以上続けている
過去2年以内に財形貯蓄に入金している
申込の段階で財形貯蓄の残高が50万円以上ある
・借入可能額:最高4,000万円
・金利タイプ:5年固定金利
②民間機関の住宅ローン
銀行や信用金庫など金融機関が提供している住宅ローンです。
各金融機関が独自に住宅ローンを提供しているため、金利のタイプやサービスが幅広く様々です。
ただし、民間機関の住宅ローンを受けるには審査が必要なため、審査結果によってはローンを借りられないこともあります。
住宅ローンは普段利用していない銀行でも申し込み可能なため、自分に合った住宅ローンを調べてみると良いでしょう。
③政府系金融機関と民間金融機関の提携住宅ローン
政府系金融機関である住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供する住宅ローンです。
フラット35と呼ばれています。
フラット35で取り扱う金利は固定金利型のみで、変動金利型や固定金利選択型は取り扱いがありません。
そのため、完済までの最長35年間は借入当初から金利の変動がありません。
メガバンクや地方銀行だけでなくネット銀行などからも申し込むことができ、提供する金融機関によって金利やサービス内容が異なる可能性があるため注意が必要です。
検討する際は、複数の候補を比較してどのような違いがあるのかを調べておくことをおススメします。
また、フラット35は民間ローンに比べて審査に通りやすい傾向があります。
理由としては年収や勤続年数、雇用形態に制限がないことが挙げられます。
民間ローンは最低基準が定められていることが多いため、基準に満たないと申込すらできないのです。
返済方法の種類
①元利均等返済
毎月の返済額が返済期間一定になる返済方法です。
毎月の返済額が常に一定であることから返済計画を立てやすいというメリットがあります。
しかしこの返済方法では最初に返す借入金額が少ないため、総返済額が多くなるデメリットがあります。
また、総返済額を抑えたくても、後に紹介する元金均等返済は当初の返済額が大きくなってしまうため、借入時に必要な収入が必然的に高くなります。
②元金均等返済
返済額が返済が進むにつれて少なくなっていく返済方法です。
元金のみを均等に返済していくため、利子を加えると借入当初の返済額が大きくなり、借入残高が減るにつれて毎月の返済額も下がっていきます。
元利均等返済に比べて元金が早く減っていくため、総返済額も元利均等返済より少なく済むメリットがあります。
しかし、借入当初は月々の返済額の負担が大きいというデメリットもあります。
住宅ローンの借り換え
住宅ローンの借り換えとは、他の金融機関で住宅ローンの契約をして現在申し込んでいる住宅ローンの残金を一括で返済することです。
住宅ローンの金利は高くはありませんが、全体の額が大きいため少しの金利の違いでも負担額は大きくなってしまいます。
その金利の負担額を減らし、総返済額を減らすことができる可能性があるのが借り換えのメリットです。
また、団体信用生命保険をより良い条件に見直しできるというメリットもあります。
メリットが大きく感じられる借り換えですが、デメリットもあります。
それは借り換えによってかかる手数料や諸費用です。
住宅ローンを組むには事務手数料や印紙税などの諸費用がかかってしまいます。
負担額を減らすことができてもこの手数料や諸費用を考慮していないとあまりメリットを受けられない可能性があるため注意が必要です。
つなぎ融資
つなぎ融資とは「土地の購入」、「着工金の支払い」、「中間金の支払い」などまとまったお金が必要な時に支払いをする場合に利用するものです。
住宅ローンの実行前にお金を借りることができるメリットがあります。
支払は住宅ローンの実行で完済します。
つまり、住宅の完成・引き渡しとともに住宅ローンが融資実行されるためその融資金でつなぎ融資を一括で返済します。
その支払いには諸費用も含まれます。
つなぎ融資にも住宅ローンと同様に印紙代や事務手数料、団体信用生命保険料といった諸費用が発生します。
また、住宅ローンに比べて金利が高く設定されているため注意しましょう。
つなぎ融資で借り入れできる限度額は金融機関によって異なるため事前に確認しておくことをおススメします。
注意点として、つなぎ融資は住宅ローンの承認を得ていることが前提条件です。
基本的につなぎ融資単体での利用はできません。
しかし、つなぎ融資だけを融資するノンバンクもあるためつなぎ融資のみを利用したい場合は検討してみても良いでしょう。
住宅ローンはどの住宅ローンを選ぶか、金利タイプは何を選ぶかによって、毎月の返済額や、完済までの総支払額が違ってきます。
また、住宅ローンに関わるお得・便利な制度もあるのでぜひ検討してみてください。
それぞれのメリット・デメリットを理解して自分にあった返済方法を選びましょう。
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